「All in One SEO Pack」はSEO対策として有名なプラグインですが、実はすごく重いことでも有名です。
私もWordPressでサイトを運営し始めた時に、

SEO対策にはAll in One SEO Packってプラグインがいいのか!よし、インストールしよっ!
という、軽いノリでAll in One SEO Packをインストールして、かれこれ200記事程書いてきました。
しかし、Googleによる「Speed Update」など、サイトの速度向上が求められてきているため、「All in One SEO Pack」を削除して「CocoonのSEO設定」に移行することを決意しました。
今回は、私の移行が無事完了しましたので、移行の全手順をまとめました。
意外なところで手こずったので、「All in One SEO Packをやめたい!CocoonのSEO機能に移行したい」と考えている方の参考になれば幸いです。
All in One SEO Packは重い
「All in One SEO Pack」は機能が豊富で便利な反面、「サイトが重い、処理速度が遅くなる」という弱点があります。
これはプラグインの名前になっている通り、いくつかのプラグインを纏めて作られたプラグインなので重くなっているようですね。
もともと、別々だった多種のプラグインを「オールインワン」にしてしまった。
それ故に、重くて遅くて、ソース内部が汚い。
また、既に修正されていますが、過去にはセキュリティ面での脆弱性が見つかったこともあるプラグインだそうです。
セキュリティ研究者が公開した情報によると、同プラグインの「Bot Blocker」と呼ばれる機能にクロスサイトスクリプティング(XSS)の脆弱性が見つかった。
(中略)
管理者のセッショントークンを盗まれたり、攻撃者に任意の動作を実行されたりする恐れがあるという
引用 ITmedia
WordPressテーマ「Cocoon(コクーン)」では、テーマの中で内部SEO対策ができるため、「All in One SEO Pack」を削除することができます。
Cocoonで行っている内部SEO施策は以下の公式サイトをご確認ください。

All in One SEO Packを削除してCocoonのSEO設定に移行する全手順
移行の手順は以下4ステップで進めます。
- All in One SEO PackのSEO対策以外の機能を移行する
- All in One SEO PackのSEOデータをCocoonに移行する
- Cocoonの設定を有効にする
- All in One SEO Packを削除する
以降、それぞれの手順についてご紹介します。
1.All in One SEO PackのSEO対策以外の機能を移行する
All in One SEO Packは機能が豊富なので、SEO対策以外の機能を使っている方も多いと思います。
私の場合は「XMLサイトマップ」、「ソーシャルメディア」の機能を使っていました。
まずはこれらの機能を無効にして、別のプラグインもしくはCocoonの機能で代替する必要があります。以降、手順についてご紹介します。
XMLサイトマップ機能をGoogle XML Sitemapsに移行する
All in One SEO Packの「XMLサイトマップ」は、サイトマップ(sitemap.xml)を作成する機能です。
サイトマップはCocoonの機能で作成できないため、「Google XML Sitemaps」のプラグインを導入するのがおすすめです。
ただ、単純に「Google XML Sitemaps」をインストールするだけでなく、SearchConsoleの設定も変更する必要があります。
以降、「All in One SEO PackからGoogle XML Sitemapsへの移行方法」の詳細についてご説明します。
Google XML Sitemapsのインストール
まずは、Google XML Sitemapsをインストールしてください。
インストールした後、Google XML Sitemapsの設定はバズ部様のサイトを参考に設定してください。
設定した後はサイトマップを確認するのですが、ここで注意が必要です。
Google XML SitemapsとAll in One SEO Packでサイトマップが作成されるURLが違う
All in One SEO Packの場合は、「https://ドメイン名/sitemap.xml」にサイトマップが作成されます。
しかし、「Google XML Sitemaps」の場合は、「https://ドメイン名/index.php?xml_sitemap=params=」にサイトマップが作成されます。
そのため「Google XML Sitemaps」に移行すると、Search Consoleに登録しているサイトマップの情報を更新する必要があります。
別の代替策を用意せずに、All in One SEO Packのサイトマップ機能を無効にすると、SearchConsoleのサイトマップにてエラーが発生します。
SearchConsoleのサイトマップを更新する手順
「サイトマップの更新」って頻繁にやるものではないので、既に設定済みの方でも手順なんて覚えてないですよね?
というわけで、サイトマップを更新する手順についてご紹介します。
まずはGoogleのSearchConsoleの画面でサイトマップのメニューを選択してください。
続いて、画面右上にある「サイトマップの追加/テスト」を選択し、先ほどの「index.php?xml_sitemap=params=」を入力してください。
サイトマップのURLを入力した後、まずは「テスト」を実施して問題なければ、「送信」ボタンを押下してください。
以下のようにサイトマップが表示されれば、OKです。
あとはインデックスに登録されるのを待つだけです。
ちなみに、私の場合はインデックスが登録されるまで4〜5日ほど、かかってしまいました。
そのため、「All in One SEO Pack」のサイトマップを登録したまま、「Google XML Sitemaps」のサイトマップを登録するといった、並行期間があってもいいのかもしれません。
ただ、私はこの方法を取っておらず、Googleから二重送信と怒られるリスクがある(?)のかもしれませんので、ここは何とも言えません。(はっきりとした解がなくてすみません)
All in One SEO Packのサイトマップ機能を無効にする手順
「Google XML Sitemaps」でインデックス登録が完了したら、「All in One SEO Pack」のサイトマップ機能を無効にします。
「All in One SEO」>「機能管理」からXMLサイトマップの「Deactivate」ボタンを押下すればOKです。
以上で「All in One SEO Pack」のXMLサイトマップ機能を無効とする手順は終了です。
なお、「Google XML Sitemaps」のサイトマップ作成場所が異なることについては以下のサイトを参考にさせていただきました。
参考 サイトマップがHTMLエラー!Google XML Sitemapsのエラーを解消
ソーシャルメディア機能をCocoonのOGP設定に移行する方法
次は、All in One SEO Packのソーシャルメディア機能を移行します。ソーシャルメディア機能ではOGPタグを出力したりする機能です。
CocoonではOGPタグを出力する機能があるため、Cocoonの機能を使ってOGPタグを出力するよう、設定変更しましょう。
まずはCocoon設定で「OGP」のページから、「OGタグの挿入」にチェックを入れます。必要であればFacebookのOGPを出力している場合は「Face book APP ID」も入力して下さい。
これでCocoon側の設定はOKです。
その後、「All in One SEO」>「機能管理」からXMLサイトマップの「Deactivate」ボタンを押下すればOKです。
これでソーシャルメディア機能を無効にして、Cocoonに移行ができました。
2.All in One SEO PackのSEOデータをCocoonに移行する
次は、「All in One SEO Pack」のSEOデータをCocoonに移行する手順です。
SEOデータとは、「タイトル、メタディスクリプション、キーワード」です。検索結果として表示される際に使用されるデータで、ユーザのクリック率等に関わる非常に大事なデータです。
これらの移行はデータベースに直接SQLを実行します。そのため、必ずバックアップを取得してから移行してください。
詳細は以下の記事にまとめましたので、そちらをご覧ください。

3.Cocoonの設定を有効にする
SEOデータの移行が完了したら、Cocoon側の設定を有効にしましょう。
Cocoon側の設定を変更する箇所は以下2箇所です。
メタディスクリプションとメタキーワードを出力する
Cocoon設定の「タイトル」にある「投稿・固定ページ設定」と「カテゴリページ設定」の「メタディスクリプションタグ」と「メタキーワードタグ」の出力にチェックを入れてください。
具体的には以下4個のチェックを入れてください。これは「投稿・固定ページ設定」です。
次が「カテゴリページ設定」です。
headタグにcanonicalタグなどを挿入する
Cocoon設定の「SEO」にある「headタグに挿入」のチェックボックス全てにチェックを入れてください。
これで、SEOデータに関するCocoon側の設定が完了です。
4.All in One SEO Packを削除する
ここまで設定が終わったら、ついに「All in One SEO Pack」の削除です。
「プラグイン」>「All in One SEO Pack」の停止を選んでください。
ここでは、まだ「All in One SEO Pack」の”停止”までとして、プラグインの削除までは実施しないでください。
まずは、「All in One SEO Pack」が停止した状態で、正しくタイトルやメタディスクリプションが出力されているかを確認した方が良いです。
SEOチェキでタイトルやメタディスクリプションの出力を確認する
「All in One SEO Pack」を停止した後、「SEOチェキ」でタイトルやメタディスクリプションの出力が正しく出力されているかを確認してください。
ここで問題なく「タイトル、メタディスクリプション、キーワード」が出力されていれば、「All in One SEO Pack」は削除しましょう。
「プラグイン」>「All in one SEo Pack」を削除すればOKですね。
プラグインを削除してもデータベースにデータは残ったまま
ちなみに、「All in One SEO Pack」のプラグインを削除したとしても、「タイトル・メタディスクリプション・キーワード」のデータはデータベース内には残っています。
明示的に削除しないと残ったままのようですね。(こういうプラグインは多いのかもしれません)
もし、「All in One SEO Pack」のデータをデータベースからも削除したいという方は、「wp2_postmeta」テーブルに対して、以下のAll in One SEO Pack「meta_key」を指定して削除を実行すればOKです。
項目 | meta_key |
タイトル | _aioseop_title |
キーワード | _aioseop_keywords |
メタディスクリプション | _aioseop_description |
まとめ
「All in One SEO Pack」を削除して、CocoonのSEO設定に移行する全手順についてご紹介しました。
一番、大変なのはデータベースで移行する手順だと思います。データベースをバックアップしてから、実施してください。
参考になれば幸いです。
コメント