床拭きロボットのブラーバには「380j」と「380t」の機種がありますが、両機種の違いについてご存知ですか?
簡単に説明すると、「380j」は日本向けに作られたブラーバで、「380t」はアメリカ向けに作られたブラーバです。
また、日本ではアイロボット社から「380t」が販売されておらず、並行輸入品となります。
「並行輸入品」とは、製造元のメーカが認めていない代理店が販売しているものです。
つまり、「ブラーバ380t」はブラーバ製造元のアイロボット社が認めていない代理店が日本で販売しているということです。
「え?それってつまり、ブラーバ380tは買っちゃいけないってこと?でも380tを持っている人もいるし、本当は買ってもいいんじゃないの?」
と思う方もいらっしゃると思います。
というわけで、今回は「ブラーバ380jと380tの違い」をご紹介するとともに「380tは購入してはいけないのか?」という点について説明しますね。参考になれば幸いです。
ブラーバ380jとは
ブラーバ380jは日本向けに作られたブラーバです。色はホワイトで、家庭的な感じの色ですね。
付属品は以下の通りです。
- ブラーバ本体(バッテリー内蔵)
- 急速充電スタンド
- ACアダプター
- NorthStarキューブ
- クリーニングパッド(2種)
- ドライクロス(白)
- ウェットクロス(青)
- 交換用導水キャップ
ちなみに、日本向けに正規に販売されているブラーバとしては、「380j」以外に「371j」があります。
「380j」と「371j」の違いは「急速充電スタンドがあるかないか」と「クロスの枚数」が違うだけで、本体は全く同じです。
ブラーバ380tとは
出展 ブラーバ380t
ブラーバ380tは、アメリカ向けに作られたブラーバです。色はブラックです。お洒落でカッコいいですよね。
付属品は、「380j」とほとんど同じです。
- ブラーバ本体(バッテリー内蔵)
- 急速充電スタンド
- NorthStarキューブ
- クリーニングパッド(2種)
- ドライクロス(白)
- ウェットクロス(青)
- 交換用導水キャップ
- 日本向けのACアダプター(販売代理店による)
- 日本語の取扱説明書(販売代理店による)
最後のACアダプタと取扱説明書が日本向けになっているかは販売代理店によって異なります。詳しくはこの後の「ブラーバ380jと380tの違い」でご説明しますね。
ブラーバ380jと380tの違いは?
ブラーバ380jと380tの違いをまとめてみました。
国内向けのACアダプタや日本語の取扱説明書は販売店が用意
繰り返しになりますが、アイロボット社は380tを日本向けに販売していません。
「じゃー、海外版の380tをそのまま日本で使ってしまえ!」と思うかもしれませんが、「電圧の関係でACアダプタが使えない」などの不具合が生じてしまいます。
そこで、380tを日本国内に販売している販売代理店では、独自に、日本向けのACアダプタや日本語の取扱説明書を用意して販売しています。
ちなみに、ここでいう「日本向けのACアダプタ」とはPSEマークを取得したACアダプタのことです。
出展 アイロボット
PSEマークとは、日本国内で定められている「その電気製品が安全であることが確認済みであることを示すマーク」です。
製造・輸入事業者や販売事業者などと利害関係のない公正・中立な「第三者」が、電気製品の安全性を「確認(認証)」した証のマークです。
引用 電気安全環境研究所
また、日本国内ではPSEマークがない電気用品を販売することはできず、国が販売業者に対して製品の回収を求められるケースもあります。
PSEマークの付いていない電気用品が販売された場合、国は関係事業者に回収等の措置を命ずることができます
そのため、380tを購入したいとなった場合は「PSEマーク取得済みのACアダプタを使っているか」について確認した方が良いですよ。
本体の色は違うが、形や性能などは同じ
まず、本体の色は380jがホワイトで、380tはブラックです。好みによりますが、ブラックの方がおしゃれな感じですよね。
ただ、ブラーバ本体の形、大きさ、性能は全く同じです。380tの方が先に発売されていましたが、日本向けに作られたのが380jというわけです。
アイロボットの公式サポートは受けられない
380tはiRobot(アイロボット)の公式サポートを受けられません。ブラーバが壊れたとなっても、点検や修理を受け付けてもらえないです。これは困りますね。
ただ、販売代理店が独自にサポートを行っているケースもあるようです。こちらのショップでは独自に3年保証を行っており、日本向けの380jの1年保証よりも長い保証となっています。
電波法違反になる?
ブラーバには、付属のNorthStarキューブと連携して部屋の隅々まで綺麗にするという機能があります。
出展 アイロボット
この機能では電波が使用されているようなのですが、実は日本の法律には、電波の公平かつ能率的な利用を確保するために「電波法」という法律があります。
そして、この電波法の技術基準をクリアすると、技適マークが付与されます。技適マークとは以下のようなマークです。
引用 総務省
残念ながらブラーバ380tはこの技適マークが付与されていません。
そして、ブラーバ380tのように、日本の技適マークを付けていない機器を使用した場合、ユーザ自身が電波法違反となる可能性があります。
電波法とは、電波の公平かつ能率的な利用を確保するための法律で、ここで定められた技術基準をクリアした製品には技適マークが付けられます。
技適マークが付いていない機器を使用した場合、ユーザー本人が電波法違反となる恐れがあります。
電波法を違反した時の罰則、罰金は?
電波法に違反した場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられます。しかも、販売者ではなく、使用者が罪に問われてしまいます。
参考 電波法抜粋|総務省
ブラーバに限らず、ルンバにも海外並行輸入品が存在しており、昔から電波法違反の恐れについて議論されていたようです。
参考お掃除ロボ使い罰金? 「ルンバ」並行輸入品、電波法違反の恐れ
一応、私が調べた限りでは実際に海外並行輸入品のブラーバ380tで電波法違反に問われたというケースを見つけることはできませんでした。
また、ブラーバがどの程度電波を発していて、電波法に違反していることをどうやって検知しているかも不透明な部分があります。
ただ、ブラーバ380tを購入すると電波法に違反する可能性があるという点について十分理解した上でもし購入するかどうかを検討した方が良いですね。
まとめ
ブラーバの380jと380tの違いについてご紹介しました。
まとめると、
- ブラーバ380jは日本向けで、380tは海外向けに作られた
- 380tはアイロボットの公式サポートを受けられないが、販売代理店が保証するケースもある
- 380tは日本語の説明書やACアダプタは販売代理店が用意してくれる
- ただし、国内で380tを使うと電波法に問われる可能性がある
というわけで、私は380jを購入しました。(色はブラックがカッコいいと思ってたけど、電波法に問われても、言い訳できなさそうなので)
私が380jを購入したレビュー記事は別途、まとめていきたいと思います。
380jと380tの購入で悩んでいる方の参考になれば幸いです。
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