先日、ロリポップからmixhost(ミックスホスト)へレンタルサーバの移行を行いました。
今回私はWordPressのプラグインを使わずに移行作業を行いましたが、作業は非常に簡単で無事完了しました。
ただし、いくつか注意点がありますので、移行手順と注意点についてまとめてみました。今後、ロリポップからmixhostへ移行しようと考えている方の参考になれば幸いです。
ロリポップからmixhostへの移行手順について
移行前サーバやDNSなどの環境について
まずは私の移行前のサーバ環境やDNSサーバなどの前提条件についてお伝えします。
- 移行前のサーバはロリポップ
- ドメイン(DNSサーバ)はムームードメインで契約
- DNSサーバはそのままでmixhost(ミックスホスト)に移行
移行方法は全部で3種類
移行する方法は全部で3種類あり、すべてmixhostの公式ホームページで手順が公開されています。
私は上記の中で1番目の「プラグインを使用せずに移行」を選択しました。
プラグインを使用する方法についてですが、それぞれ以下の理由でやめました。
- Duplicatorはパッケージ作成時にエラーが多発
- All-in-One WP Migrationはサーバ容量が512MB以上は非対応
プラグインを使用しない方法でも作業自体は簡単で、プラグインを使った場合と大差はないです。
プラグインを使用せずに移行する方法
作業の概要として3つのステップを踏みます。
- ロリポップで移行ファイルを取得する
- mixhostでサーバを構築し、移行ファイルを取り込む
- DNSサーバの設定を変更する
ロリポップで取得する移行ファイルとは具体的に何か等については後ほど、詳しく説明します。
まずは作業全体の流れとして「ロリポップでデータを取って、mixhostに取り込んで、ムームードメインの設定を変える」とだけ覚えてください。
作業時間の目安
移行作業は約2時間ほどかかりました。(移行記事は150ほどです)
ただ、主に「移行前のサーバからファイルをダウンロード」と「移行後のサーバへのファイルアップロード」に時間がかかりましたので、ほぼ待ち時間です。
また、正常に移行が完了するまでは記事の更新はしない、できないと思っておいた方が良いです。
事前準備〜mixhostとの契約〜
mixhostの申し込み手順
まずはmixhost(ミックスホスト)のサーバ申し込みを行います。
MixHostのホームページにアクセスし、申し込みを選択します。
初めにサーバのプランを選択します。
この画面で現在お使いのドメインを入力しても良いですが、後から追加することも可能です。
続いて、注文内容を確認してお客様情報を入力していけば契約完了です。
mixhostプランごとのPV数目安について
mixhostでどのプランを選ぶか悩んでいる方は、以下のプランごとのPV数を参考に選択してください。
プランごとにご利用いただけるPV数につきましては、サイトの構成により大幅に変動いたします。
弊社では、快適にご利用いただけるWordPressサイトのPV数の目安につきまして、次のようにご案内しております。
- エコノミー:50万PV/月
- スタンダード:100万PV/月
- プレミアム:200万PV/月
ビジネス:400万PV/月 ビジネスプラス:600万PV/月
それではこれ以降、サーバの移行手順についてご説明します。
ロリポップから移行ファイルを取得する
まずは移行前のロリポップから移行ファイルを取得します。実施することは以下2つの手順です。
- FTPソフトでWordPressファイルを全てダウンロードする
- ロリポップでWordPressのデータベースをエクスポートする
FTPソフトでWordPressファイルを全てダウンロードする
FTPソフトを使ってロリポップのサーバからWordPressのファイルを全てダウンロードします。
私の場合はFTPソフト(Cyberduck)を使って、ディレクトリ直下のファイルを全てダウンロードしました。
このダウンロードに約50分近くかかったと思います。
また、途中で「ファイルが存在しない」などのエラーがありましたが、無視しました。笑(結果的に問題も起きてません)
ロリポップでWordPressのデータベースをエクスポートする
続いて、WordPressのデータベースの情報をエクスポートします。
まず、ロリポップのユーザ専用画面にアクセスします。
左のメニュー「WEBツール」から「データベース」を選択します。
続いて、「操作する」をクリックします。データベース名などが書いてありますが、ここではメモする必要もありません。
次の画面で「サーバ名」、「ユーザ名」、「パスワード」をメモし、「phpMyAdminを開く」をクリックします。
先ほど、メモした情報をもとにphpMyAdminにログインします。
データベースの画面の左にある「データベース名」を選択した後、画面上にある「エクスポート」をクリックします。
続いて、エクスポート方法を選択します。ここでは詳細を選択した後、何も変更せずに画面最下部の「実行」ボタンを押下すればOKです。
これで、データベースのエクスポートは完了です。
mixhostでサーバを構築し、移行ファイルを取り込む
次に、mixhost(ミックスホスト)側のサーバ構築を行います。実施する手順は全部で5つです。
- データベースを新規に作成する
- データベース接続情報(wp-config.php)を変更する
- ロリポップから取得したデータベースファイルをインポートする
- 独自ドメインを設定する
- ロリポップからFTPソフトで取得したWordPressファイルをアップロードする
データベースを新規に作成する
まずはmixhostの管理画面であるcPanelにログインします。ログイン後、「MySQLデータベースウィザード」を選択します。
データベースウィザードの画面でデータベースを作成します。
続いて、データベースを操作するユーザ名とパスワードを決めます。
パスワードは「長さが5文字以上、大文字小文字を混ぜる」など、パスワードとしての強度を高く設定する必要があります。
最後に、作成したユーザに全ての権限を付与すればデータベースの作成は完了です。
データベース接続情報(wp-config.php)を変更する
次に、ロリポップからダウンロードしたWordPressのファイルのデータベース接続情報(wp-config.php)を変更します。
変更する内容は、先ほどmixhostに新しく作成したデータベース名やユーザ名等です。
ダウンロードしたWordpressフォルダの中にあるwp-config.phpというファイルがありますので以下4点を書き換えましょう。
- データベース名
- ユーザ名
- パスワード
- ホスト名
なお、ホスト名は「localhost」と設定します。
独自ドメインを設定する
続いて、独自ドメインを設定します。
cPanelのメニューでアドオンドメインを選択します。
新しいドメイン名の欄に「サイトのドメイン」を入力します。当サイトの場合はikumen-sim.netです。
それ以外の項目は新しいドメイン名を入力すると、自動で入力されます。
ここまでで、サーバの設定とファイルの準備は完了です。これ以降で、mixhostにファイルをアップロード・インポートして行きます。
データベースにインポートする
まずはcPanelのメニューでphpMyAdminを選択します。
次にデータベースを選択した後にインポートを押下して、ロリポップのデータベースからエクスポートしたファイルを選択すればOKです。
ロリポップからFTPソフトで取得したWordPressファイルをアップロードする
続いて、WordPressのファイルをmixhostにアップロードします。
まずはFTPソフトを用いて、mixhostのサーバにアクセスしてください。その後、独自ドメインのドキュメントルートに移動します。
デフォルト設定のままの場合はFTPでサーバにアクセスした後、「public_html」を選択します。
その後、独自ドメインに設置したフォルダの直下に全てのWordPressファイルをコピーします。
なお、「public_html」フォルダにデフォルトで存在するcgi-binフォルダについてはmixhostの公式サポートにも記載されている通り、フォルダ自体を削除しても問題ありません。
ここまででサーバへのデータ移行は完了です。これ以降で移行が正常に完了したかの動作確認を行なって行きます。
サーバ移行後の動作確認方法
hostsファイルの設定変更による動作確認
DNSサーバを切り替える前に、自分のPCだけでmixhostのサーバが正しく表示されるかを確認します。
少し面倒ではありますが、mixhostのサーバでサイトが正しく表示されるかを確認してから、DNSサーバを切り替えた方が安全です。
なお、hostsファイルの設定方法についてはmixhostの公式サポートページをご覧ください。
hostsファイルを設定後は以下の観点でサイトを確認してください。
- サイトのトップページが閲覧できるか
- サイトの管理画面にログインできるか
- サイトのトップ以外のページが閲覧できるか
ここで、もしサイトのトップページ以外が404のhttpエラーとなった場合、ロリポップのサーバから「.htaccess」ファイルを再取得し、mixhostのサーバに置き直してみてください。
おそらく事象が解決すると思います。404エラーの原因と対処方法についての詳細は以下の記事をご覧ください。

DNSサーバの設定を変更する
hostsファイルでの動作確認が正常に終わった後、DNSサーバの設定変更を行います。
私はムームードメインを利用しているため、ムームードメインのDNS設定変更方法についてご紹介します。
ムームードメインのDNSサーバを変更する方法
まずムームードメインのサイトにログインします。次に左のメニューで「ネームサーバ設定変更」を選択し、該当ドメインの「ネームサーバ設定変更」を選択します。
次の画面で「GMOペパポ以外のネームサーバを使用する」を選択し、以下5つのネームサーバを設定してください。
- ns1.mixhost.jp
- ns2.mixhost.jp
- ns3.mixhost.jp
- ns4.mixhost.jp
- ns5.mixhost.jp
ネームサーバの設定が反映されるまでは約24時間〜約72時間かかります。
どちらのサーバにアクセスしているかを確認する方法
DNSサーバ設定変更後に、今アクセスしているサーバが「ロリポップ」なのか「mixhost(ミックスホスト)」なのか知りたいという方は、FlagfoxというFirefoxのアドオンがおすすめです。
Flagfoxを導入すると、ブラウザのURL欄に国旗が表示されるように、国旗にマウスを持っていくと、
- ドメイン名
- サーバのIPアドレス
- サーバ所在
が表示されますので、どちらのサーバにアクセスしているかを確認することができます。
なお、mixhostのサーバのIPアドレスはcPanelから確認できます。詳しくはこちらの公式サポートをご覧ください。
以上でmixhostへの移行は完了です。
コメント
パパさんこんにちは。現在ロリポップサーバー(お試し)からmixhostに移行途中の初心者です。
hostsでアドレスの確認をしたら、エラーがでました。
しかも早とちりしてしまい、動作確認前にネーム-サーバーの変更をしてしまいました>
<
どうしたらいいのでしょうか?ネームサーバーをもとに戻して、もう一度FFFTPを使って移行手続きをするという形でいいのでしょうか?
Kie様
返信が遅くなり、申し訳ございません。
こちらは既に解消済みでしょうか?
Kie様のURLをhttpsに修正してアクセスしてみたところ、サイトが無事に表示されたため、既にmixhostには移行済みで、事象も解消済みかなと思った次第です。
もし未解決の場合、hostsで確認したときのエラーはどのようなエラーでしょうか?
サイトのトップページ以外が404になるというエラーでしたら、以下の記事を参考に、「.htaccess」のファイルを置き直してみてください。
https://ikumen-sim.net/mixhost-404error