au系の格安SIMである「mineo」や「UQ mobile」に乗り換える場合、SIMカードの種類を選択する必要があります。
au系のSIMカードは「VoLTE対応SIM」と「VoLTE非対応SIM」の2種類があります。また、UQ mobileで格安SIMを申し込もうとすると、「マルチ対応SIM」という単語も出てきます。
これらの「VoLTE対応・VoLTE非対応のSIM」と「マルチ対応SIM」を正しく理解していないと、端末が電波をキャッチできず、SIMフリー端末を追加で購入等の余計な出費に繋がってしまいます。
そこで本記事では、au系の格安SIMへの乗り換えを失敗しないために、以下2点についてご説明します。
- VoLTE(ボルテ)対応SIMとは?非対応SIMとの違いは?
- マルチ対応SIMとは?
- mineoやUQ mobileでVoLTE対応SIMが使える端末の条件は?
私は「mineo」も「UQ mobile」も両方とも利用してきました。これから「mineo」や「UQ mobile」に乗り換えようかなと思っている方の参考になれば幸いです。
参考 格安SIMを4年使ってわかった!最もおすすめの格安SIMはUQモバイル
VoLTE対応SIMとは?
VoLTE対応SIMのVoLTE(ボルテ)とはVoice Over LTEの略で、LTE回線を用いた高音質通話のことです。
VoLTE対応SIMの特長
- 従来よりもクリアな音声通話が可能
- 通話中でもインターネット接続が可能
参考:au VoLTEの特長
通常のSIMカード(VoLTE非対応SIM)では、通話中にインターネットを閲覧することはできませんでした。VoLTE対応SIMでは通話中でもインターネットができるようになりました。
(とはいえ、電話しながらインターネットを行うというシーンは限られてきますよね。)
また、VoLTE対応SIMは音声通話の時にLTE回線を利用して高音質通話を実現するというものです。そのため、インターネットの速度は通常のSIM(VoLTE非対応SIM)と変わりません。
VoLTE対応SIMとVoLTE非対応SIMの違い
通常のnanoSIM(VoLTE非対応SIM)は黒色のカードになっていますが、VoLTE(ボルテ)対応SIMは、灰色やオレンジが使われたカードになっています。
nanoSIMカード
VoLTE対応SIMカード(サイズはnano)
マルチ対応SIMとは?
マルチ対応SIMとは、VoLTE対応SIMと同じです。
UQ mobileがVoLTE(ボルテ)対応SIMのことを「マルチ対応SIM」と呼んでおり、マルチ対応SIM=VoLTE(ボルテ)対応SIMということです。
(mineoではそのまま、VoLTE(ボルテ)対応SIMと呼んでいます。)
mineoやUQ mobileでVoLTE対応SIMが使える端末の条件は?
mineoやUQ mobileのVoLTE(ボルテ)対応SIMは使用できる端末が限られており、2つの端末条件を両方満たす必要があります。
以下2つの条件を両方クリアしていない端末に、VoLTE(ボルテ)対応SIMを差し込んでもずっと圏外になってしまいますので、ご注意ください。
- mineoやUQ mobileのVoLTE対応端末であること
- SIMロック解除されている端末であること
mineoやUQ mobileのVoLTE対応機種であること
まず、1つ目の条件としてVoLTE(ボルテ)対応SIMを購入する会社(mineo/UQ mobile)にて、VoLTE対応SIMにおける動作確認端末となっていることです。
mineoではこちらから、UQ mobileではこちらから、動作確認端末が確認できます。
SIMロック解除されていること
2つ目の条件は端末がSIMロック解除されているということです。
auのSIMロック解除は以下2つの条件を満たしていればOKです。
- 2015年5月以降に発売されたSIMロック解除対応端末であること(詳細はこちら)
- 機種購入日から181日目以降であること
ちなみに、auの場合のみ、契約者本人でなくてもSIMロック解除が可能です。そのため、中古スマホであってもSIMロックを解除することができます。
なお、中古スマホのため端末購入日がわからないという場合でも、auのこちらのサイトから「SIMロック解除可否およびいつから解除できるか」がわかります。
mineoやUQ mobileのVoLTE対応SIMを選択する際の注意点
docomoやsoftbankのVoLTE対応端末をSIMロック解除しても使えない場合がある
docomoやsoftbankのVoLTE対応端末でもSIMロック解除したら、mineoやUQ mobileでも使えそうな気がしますよね。(だって、ロックを解除してるんだから!)
しかし、docomoではVoLTE対応端末になっているのに、mineoではVoLTE対応端末にはなっていないなどにより、docomoやsoftbankのVoLTE対応端末をSIMロック解除してもmineoやUQ mobileでは使えない場合もあるそうです。
参考 Volte SIMで痛い目を見ました。端末選びには要注意!
docomoにはdocomo用のVoLTE機能があるらしく、SIMロック解除されていても、au系のUQmobileやmineoのSIMが使える保証はできないそうです。
そのため、端末条件の1つ目でも書きましたが、mineoやUQ mobileの動作確認端末一覧に、使用予定の端末が含まれているかを確認してください。
高音質通話となるのは相手もauのVoLTE対応端末の場合のみ
VoLTE対応SIMを利用していても、高音質通話ができるのは、相手もauでVoLTE対応端末を使っている場合のみです。
相手がVoLTE対応端末を使っていても、回線がdocomoの場合は高音質ではなく、従来の音質での通話となります。
auの公式ホームページでも以下のように紹介されています。
au VoLTE対応機種同士(auの4G LTEエリア内)の場合、高音質通話となります。その他の場合は、従来の音質相当での通話となります。
VoLTE対応端末に使えるのはVoLTE対応SIMのみ
ここまでの注意点を見ると、
「とりあえず、これまでのSIM(VoLTE非対応SIM)を選べばいいんじゃないの?」
と思う方もいらっしゃると思います。
(私もそう思っていました。。。)
ところが、VoLTE対応端末にはVoLTE非対応SIMが使えないのです。VoLTE非対応端末にはVoLTE対応SIMは使えません。
そのため、使用予定の端末がVoLTE対応SIMを使えるのか、使えないのかをしっかり確認した上でSIMカードの種類を選ぶ必要があります。
参考 au VoLTE(ボルテ) SIMカードってなに? Volte端末を分かりやすく説明
まとめ
今回のVoLTE(ボルテ)対応SIMに関する記事をまとめると、以下3点となります。
- auのVoLTE(ボルテ)対応SIMとは、高音質通話ができるSIMのこと
- マルチ対応SIMはUQ mobile独自の呼称であり、VoLTE対応SIMと同じ
- 格安SIMのVoLTE対応SIMが使える端末は、「SIMロック解除済みであること」と「格安SIMの動作確認済み端末であること」の両方を満たす必要がある
格安SIMを購入する際、SIMカードの形状は必ず選択する必要があります。上記3点をしっかり理解していただければ、追加の端末購入等にもならないようにしてくださいね。
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